Gitanの趣味

ひたすら趣味の道を走っています(ニヤリ)

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格を破る 

「芸術とは格を破るものである」
『日本一危ない音楽』というタイトルだったと思うが河内音頭について書かれた本があり、そのなかで拾った言葉だ。正確にそうだったかどうかちょっと自信がない。実家に戻り、書籍や雑誌の類を投げ込んである部屋を探せば出てくるとは思うのだが、根が無精なものでなかなかやる気が出ない。
 団鬼六という作家を知らない方はいないと思う。SM小説の巨匠である。『花と蛇』という作品は名前くらい聞いたことがあるのではないか。冒頭の言葉はその団鬼六氏が河内音頭について書いたエッセイのなかにでてくる。このエッセイはとても好きだ。
 格を破る。つまり破格ということだ。意味は、
「しきたりや通例を破って、並はずれていること、また、そのさま」
 とか、
「詩や文章などで、普通のきまりからはずれていること、また、そのさま」
 と、いうことである。破格というのはもちろん褒め言葉だと思うが、ときどき、破格なことをやろうとしている人間を苦しめることがある。表現というのは、《少し新しい》というあたりが無難だときいたことがある。
 半歩前進といったのは確か作詞家の阿久悠さんだったろうか。こちらのほうはいよいよ自信がない。とにかく、前に進みすぎたのでは皆ついてこない、あるいはついてこられない、ということだ。だから少しだけ新しいことをする。
 もちろん、それは表現を職業にしている人についていえることで、たとえばぼくなどが、仮に破格であっても(絶対にそんなことはないが)、ちっとも困らない。そもそも破格になどなれない。破格になるには才能も必要なのだ。しかし、才能はときに暴走する。
 たとえばゴッホは最初から才能が暴走していたようなところがあった。ゴッホはもちろん炎の画家だが、相当な文才の持ち主でもあった。三ヶ国語で書かれていたという手紙を読んでいると、これはもう手紙などという範疇には収まらない、立派な文学である。しかも文学や歴史にも詳しかったということがわかる。
 ぼくなどは噂話を信じてしまう方だからゴッホと聞けば狂気の天才というイメージを持ってしまいがちだが、実像はかなり違ったようである。むしろ桁外れの知性を持っていた。しかし、絵が売れなかったというのもまた事実だ。ゴッホに巨才があったのはまちがいない。その才能は破格だったのだろう。だから売れなかったともいえる。
 モーツァルトもそうだった。その驚異の才能がコントロールを失ったとき、ウィーンにおける人気を失った。彼は天才だったが、必ずしも成功した音楽家ではなかったようだ。映画『アマデウス』ではずいぶんな扱いだったが、単純に人気があるという点だけにしぼれば、サリエリのほうがはるかに成功していた。
 モーッアルトは一時期人気を得たが、『フィガロの結婚』を境に人気は落ちはじめたという。その理由については色々とあったようだが、ひとつはモーッアルトが音楽において自己を表現しはじめたからだった。ようするにモーッアルトの行う表現に、当時の聴衆(主に貴族だった)がついていけなくなったのだ。
 音楽、絵画、文学、映画等々、様々な芸術は、その表現方法が破格であればあるほど、理解者は少なくなる。高度な表現は受け手にもそれなりの力量を要求することがある(一方で、ほんとうにいいものなら誰にでも理解できるということも真理であるような気がするが)。
 いずれにしても、うけるものと素晴らしいものは必ずしも同じではない。今も昔も変わらない真理かもしれない。
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Posted on 2010/09/19 Sun. 20:09    TB: 0    CM: 0

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