Gitanの趣味

ひたすら趣味の道を走っています(ニヤリ)

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陰画としての『龍馬傳』 

『龍馬暗殺』という映画をいまどき何人の人が知っているのかわからないが、ある年代の人にとっては忘れられない一本ということになるのだと思う。ぼくはある年代の人という範疇には入らないと思う。たぶん入らないと思うが、それでもこの映画は好きだ。1974年のATGの映画である。
「ATG……」
 と、これを書いているとき、思わず呟きがもれた。
 この名前をきいて胸が熱くなる人は、数少ないこのブログの閲覧者のなかに何人いてくれるのだろう。とりあえずぼくは胸を熱くすることにしよう。ATGを知らない人は、ネットなどで調べてみてください。決して損はしません(笑)。あの竹下景子さんの衝撃的な映画デビュー作は『祭りの準備』。ATG映画だ。ご存知の方も多いと思う。
 他にも『星空のマリオネット』『絞首刑』『賛歌』『青春の殺人者』『逆噴射家族』、『人間蒸発』『竹山一人旅』『津軽じょんがら節』『股旅』『原子力戦争』『儀式』『肉弾』『地の群れ』『転校生』等々。
 これらはATGが製作した映画である。『龍馬暗殺』もそういったなかの一本だ。すべてが名作だ、なとど乱暴なことはいわない。しかし、一見の価値はある映画だと思う。まだ見たことのない人、機会があればぜひ見てください。こちらのほうも決して損はしません(笑)。
 ATG映画への熱い思いはさておき、坂本龍馬である。たしかなことは『龍馬暗殺』に登場する原田芳雄演じる龍馬と、現在放送中の大河ドラマの福山龍馬とはずいぶんちがうということだ。
 坂本龍馬を思うとき《永遠の青年》をイメージするひとは、案外多いような気がする。それはそれで悪くないと思う。もしかすると坂本龍馬という人は実際にそんな人だったのかもしれない。
 しかし『龍馬暗殺』で描かれた龍馬は永遠の青年ではない。人とは少し変わった考え方をする普通の男である。この作品で描かれた龍馬が真実の龍馬であるとは思わない。だが、もしかすると福山君の龍馬よりもリアリティを感じさせてくれるかもしれない。
 この映画の竜馬は、青年というには老けている。何せ人生五十年という時代の三十三歳だ。老けていても不思議ではない。大政奉還も船中八策も、そして薩長連合も、ほんとにやったのかいなというような人物である。暗殺者の手から逃れるために土蔵に隠れ、女と遊び、酔っぱらって刀を振り回すような人物なのだ。
 その合間をぬって、政治的課題について語っているようにも見えてくるから面白い。そもそも中岡慎太郎が組織内の路線対立から龍馬暗殺を企てている(ようするに内ゲバだ)。しかし、入り組んだ諸事情から一緒に隠れる羽目になるという設定だった。人間臭いといえばまことに人間臭い。
 1974年の映画である。時代を十分意識して作られた映画だけに、今見ていると、
「?」
 と、思うようなセリフが随所にちりばめられている。1974年がどんな時代だったのか興味のある方は、こちらも調べてみてください。とにかく、いかにも70年代らしい雰囲気のある映画である。当時の政治状況を反映しているのだ。
「権力を奪った後の権力」
 など時代劇であることを忘れてしまったようなセリフがある。もちろん意図的にやっているのだろう。違和感はあまりない。それどころか、粗いモノクロの画面に、時代劇であること忘れたような台詞は不思議とあう。
 いまこの映画を見るとけっこう新鮮に感じるかもしれない。あるいは前衛的な演劇をイメージするかもしれない。黒木和雄が描こうとしたのは、(当時の)いまを生きている若者たちの姿だったのかもしれない。当時政治的活動をしていた若者のなかには、こんなタイプがけっこういたのかもしれない。
 いまこの映画を見て、古いと感じるか、それとも新鮮だと感じるかは人それぞれだと思うが、たしかなことは古くても新しくても、名作であるということだ。付け加ええると、あの松田勇作が非常に重要な役どころで出ている。
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カテゴリ: 映画

テーマ: 日々のつれづれ - ジャンル: 日記

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Posted on 2010/03/19 Fri. 05:07    TB: 0    CM: 2

この記事に対するコメント

龍馬像いろいろ

お久しぶりです。

ATGの映画では最近「股旅」を観ました。
リアルすぎて、結末の救いのなさは、かなりのものがありました。
市川監督はこの作品のために、「木枯し紋次郎」を撮ったんでしたね。
こういう渡世人像(行き場のない青年像)を撮りたかったのか……と思いました。


「龍馬暗殺」は旅先の旅館でチラッと観ました。
暗い映像で、原田芳雄さんの人間臭い龍馬にインパクトがあったと思います。
決して英雄ではない龍馬像……これもありかな、と思いました。

福山龍馬さんは、どちらかというと「優等生」的な感じです。
NHKの大河ですから、仕方ないのでしょうが……
しかし毎週観ています。映像がきれいだし、キャスティングも面白く、結構気に入っています。

URL | お夕 #wikz35BA

2010/03/22 17:11 * 編集 *

こちらこそ、お久しぶりです。

さて、『股旅』ですが、これはリアルでしたね。ぼくも観て、痛ましさというかやりきれないため息を漏らしことを覚えています。旅の途中破傷風になった仲間(尾藤イサオ)を助けようと、ショーケンが長脇差を抜いて祈祷を始める場面はびっくりしました。

『龍馬暗殺』ですが、これは色濃く時代を反映していたと思います。リアリティというよりも、当時のいまを描くために龍馬という題材を持ってきたのかと思ったりもします。あの映画にある種の生々しさを感じるのは、もしかすると自分たちの理解できる範囲のリアリティだったからかもしれない、そんな風に思うことがあります。

さて、福山龍馬ですが、これはぼくも観ています。純情青年のような龍馬も悪いものではありません(笑)。仰る通り映像は綺麗ですね。マルチカム方式の撮影によるドキュメンタリー風の映像の感じがとても気に入っています。

URL | le_gitan #-

2010/03/22 21:49 * 編集 *

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