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Gitanの趣味

ひたすら趣味の道を走っています(ニヤリ)

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天才について 

 IQ215という数字に信憑性があるのかどうかわからないが、トルーマン・カポーティのIQはそのくらいあったという。しかし、本人も認めていることだが、足し算と引き算がまるでできなかったらしい。後に家庭教師をつけて猛勉強をして、なんとか足し算はできるようになったらしいが、引き算はだめだった。
 人間の才能は代償を求めるものかもしれない。極端なプラスは極端なマイナスを生む。ある部分の能力が飛躍的に向上すると、ある部分の能力が落ちる。そんなものかもしれないと思ったりする。万能の天才などいない。所詮は人間ということだ。
 そもそも知能指数というものが、どれだけあてになるのかよくわからない。人間の賢さを計れる物差しなどあるのるのだろうか。ある部分では非常に賢いがある部分では極めて愚か、というのが人間なのだろう。文学も音楽も絵画も、およそ芸術はその落差から生まれるような気がする。
 しかし、カポーティが天才だったというのなら確かに天才だったのだろう。あの『冷血』を書いた作家だ。カポーティを原文で読めるほど語学力がないので、本当の意味で彼の作品を味わうことはできていないとは思う。
 しかし、もし文学の評価のひとつに、新しい方法論の発見ということがあるとすれば、『冷血』は天才的な発想から生まれた。本人も意図しなかった結果だとすれば、運も実力という昔ながらの言葉に行き着く。

『カポーティとの対話』という本がある。いってみれば「カポーティ、大いに語る」といった内容だ。ようするに長時間インタビューである。読んでいると、甲高い声で、滔々と語り続けるカポーティの姿が目に浮かぶようである(笑)。
 ここで目に浮かぶカポーティは、映画『カポーティ』のフィリップ・シーモア・ホフマンだ。有体に言ってしまうと、かなり嫌な奴だ。カポーティが天才であることは認めるにしても、ずいぶん嫌な奴だと思う。
 このインタビューは隅々にいたるまで、嫌味な空気に満ちている。さらにカポーティは偏見を持っている。ジョン・レノンに関するインタビューでヨーコ・オノについてずいぶんひどいことをいっている。
 ヨーコ・オノは付き合いにくそうな人だが、それでもあからさまに日本人の蔑称を目にすると、やはり嫌な感じがする。それは人物評とは別のことなのだと思う。嫌な奴でも言っていいことと悪いことがある。
 たとえばそれがフィクションで、そのなかの登場人物が口にするのなら、別にかまわない。偏見に満ちた人間も世の中には存在する。そういった人物を描くこともあるだろう。しかし、作家本人があからさまに偏見に満ちた言葉を口にするとなると、話は変わってくる。それともそういった自分を演出していたのだろか。
 その可能性はあるように思う。特殊である自分、あるいは天才である自分を、懸命に演出しようとしていたかもしれない。インタビューを通してそんな感じがしないでもない。オーソン・ウェルズが自分の天才性を演出しようとしていたという話を、以前どこかで読んだことがある。

 いかにもカポーティは天才だったのだろう。ぼくなどでは、絶対に見ることのできない世界を見ていたのだ。だが、あまり羨ましいとは思わない。天才とか鬼才とか呼ばれる人は、少なからず重荷を背負っているのだと思う。時々、その重荷に押しつぶされ、悲惨な人生を送るはめになったりする。
 ぼくは勘違いしている。たぶん、今でも勘違いしている(笑)。才能(天才)=成功という単純な図式で考えてしまう。この図式が正しいのなら、ゴッホは大金持ちになっていなければいけないということになる。不遇の天才という言い方がある。多くの天才は不遇なのだという気がする。
 才能は宿命に属する問題かもしれない。成功は運によるところが大きいのではないか。一見世俗的な成功を収めた天才でも、天才であり続けるために、あるいは天才と呼ばれ続けるために、支払う代償があまりにも大きすぎるように思う。カポーティは結局、酒と薬に溺れた。
 負け惜しみではなく、その他大勢がいいのだろう。新たな道を切り開くのは天才だろうが、世の中を支えているのは、その他大勢だ。それはどんなジャンルでもそうではないかと思う。天才はいなくても世の中は回って行くが、その他大勢がいなければ世の中は回って行かない。
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カテゴリ: 読書

テーマ: 読んだ本。 - ジャンル: 本・雑誌

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Posted on 2009/06/05 Fri. 14:34    TB: 0    CM: 0

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