Gitanの趣味

ひたすら趣味の道を走っています(ニヤリ)

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ハードボイルドな平井さん……好きだったころの平井和正(3) 

 知られていることだが、平井和正氏氏はレイモンド・チャンドラーのファンで、翻訳が出る前、原書を読んでいたという。チャンドラーを原文で読める……う~ん、凄い。英語が苦手なぼくには、もうそれだけで感激ものである。
 たぶんウルフガイシリーズのあとがきだったと思うが、平井和正氏はハードボイルド小説の始祖とされるD・ハメットを、小説が下手だと書いていた。ちょっと自信がないかな……いや、書いていたことは間違いない。詳しい文章を思い出せないだけだ。加えて言えば、D・ハメットが下手だというのは、もちろん、冗談だ(ろうと思う)。

 最近は《親父のハーレクインロマンス》とこばかにされるハードボイルド小説だが、平井和正氏の作品は、当時SFハードボイルドと呼ばれていた。だが信じていはいけない(と、御本人がこう書いていたはずだ)。ハードボイルド小説というのは、1920年代にアメリカで生まれた特殊な小説形式で、自分の作品はハードボイルド小説ではない。心理描写を排し、行動を通して人物の内面を非感傷的な文体で描く云々――というたいていの人が一度は読んだことがあるだろう、ハードボイルド的決まりごとに対して平井和正氏は、チャンドラーなんて感傷でべたべたではないかと書いている。ぼくもそう思う。もしチャンドラーがハードボイルドなら、心理描写を排してというのは、《×》ということになる。そこで、ハメットが登場するのである。ハメットだけは、たしかに違うと平井和正氏は書いている。たぶんハメットは小説が下手で心理描写ができなかったのだろうと、ここで登場するわけだ。もちろんそんなことはない。平井和正氏もそんなことはないと知っている(と、思う)。二度目になるが、これは平井和正氏の冗談である(はずだ)。

 平井和正氏原作の『8マン』は諸般の事情で最終回を雑誌に発表できなかった(テレビ版は最終回が放送されて、これは今見ても傑作だと思う)。そこでこの最終回を小説化したものを発表したことがある。皆がそういい、本人も認めるとおり、平井和正という人はチャンドラーのファンだったのだということがよくわかる作品だ。もっともその前に小説『8マン』とも言うべき、『サイボーグ・ブルース』を読んでいて、『8マン』で平井和正氏が本来描きたかったものがどんなものか、おおよそわかっていたから、驚きはしなかったが、やはりそこはそれ、『8マン』に胸を震わせた世代だ。小説『8マン』は感動的でしたなあ(笑)。ちなみに『狼男だよ』のなかにもチャンドラーの文章のパロディがあったと記憶している。『夜と月と狼』の最後だったろうか。
 話は少し横道にそれるが、『8マン』はかなり苦労した作品だったらしい。少年少女が対象ということで、臨場感ばかりを求められ、SFにならなかったそうだ。スーパーロボットがつまらんギャング団相手に、能力をもてあましているという批判があったらしい。子供だったぼくは十分楽しんだが、いまならその指摘はわかる気がする。この歳で見れば、きっとそう言うだろうな(笑)。『サイボーグ009』のアニメ版を見て、一種の郷愁は感じても、ちょっと辛いと感じるのと同じ種類の感情を持ったかもしれない。

 さてハードボイルである。ぼく自身は好きでも嫌いでもない。小説に限らず、どんなジャンルに関しても、偏愛は持たない方なので、ハードボイルドであろうがなかろうが、面白いものは面白いし、面白くないものは面白くないという、当たり前の立場でいる。たとえば小説という大きな総体があるとして、そのごく一部分だけに光をあてた発言という前提でいえば――正直、チャンドラーの物語は、どこか壊れていると思う。小説としてみればハメットの方が、数段上だと思う。ハメットがしたこと、ハメットがしようとしたこ、それに比べればチャンドラーはずいぶん色あせて見える。ただ、これはほんの一部分だけの話で、しかも言っているのは市井の一小市民、無教養なそのへんのおっさんの発言だから、気にしないでください(笑)。
 第一、ぼくはチャンドラーもハメットも、日本語で書き直された物語は読めても、英語では読めないのだから、本当の評価はできない。多少の矛盾や瑕疵があっても、文章の力さえあれば、どうってことはありません。黒いカラスも白くなろうというものだ。
 最近、『ロング・グッドバイ』が村上春樹訳で出版された。読んでみたくなった。
 平井和正さんは読むのだろうか。
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カテゴリ: 平井和正

テーマ: 本とつれづれ - ジャンル: 本・雑誌

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Posted on 2007/03/22 Thu. 09:14    TB: 0    CM: 0

好きだったころの平井和正(ウルフガイ) 

 ある年齢の人間にとってはじめての平井和正体験はおそらく『8マン』だったろう。平井和正氏はかなり漫画の原作を書いている。『エリート』『超犬リープ』『幻魔大戦』等々。他にもぼくの知らない作品がかなりあるような気がする。あの『スパイダーマン』日本版の原作も担当していた。だから、アメリカンコミックの脳天気なヒーローとは、一味も二味も違う、やや暗め――いやそうとう暗めのスーパーヒーローだった。映画版のスパイダーマンが近いと思う。平井和正氏も、原作を担当したスパイダーマンに関しては、かなり言いたいことがあったらしく、エッセイだったと思うが、色々と書いていた。それを読んでいると、創作活動というが、ああこれもた労働なんだなあ、いやなこともいっぱいあるんだなあ、としみじみ思ったものである。この平井和正原作の『スパイダーマン』の中に「ハイウェイの狂魔」という副題の一遍があった。《狂魔》読めますか? 《くるま》と読むんですよ(にやり)。

 さて、ウルフガイである。
 これははまりました。
 最初に読んだウルフガイは、少年犬神明の登場する『狼の紋章』だった。平井和正氏がアルフレッド・ベスターを読み衝撃を受けたように、ぼくはもこの小説を読んで衝撃を受けた。いや、本当に面白かった。一応SF小説ということになっているが、むしろ大薮アクションに近い印象だった。現代の日本が舞台のアクション小説なのだ。ただ主人公だけが、人間ではなかった。もっとも平井和正氏は、この作品はあくまでもSF小説で、パラレルワールドものだと書いている(どこまで本気かな)。
 この世に『狼男だよ』なる小説があることを知ったのは、『狼の紋章』だったかあるいは続編の『狼の怨歌』のあとがきだったと思う。そのどちらかであることは間違いないと思うのだが……まちがっても、まあいいでしょう。いいかげんだね、どうも(^_^;)。
 とにかく、そのあとがきで、読者の手紙か何かが紹介されていて、その中に、自分にとっては『狼男だよ』の方がもっと面白かった――というのがあり、それで知ったのだった。いや、生き埋めにされた『狼男だよ』の犬神明を早く掘り出してくれだったかな。
 とにかく、そんなわけで、どうしても『狼男だよ』を読んでみたくなった。だが、当時この本は入手できなかった。事情については平井和正氏があちこちで書かれているから、読まれた方もいると思う。とにかく『狼男だよ』をぼくが読めたのは、タイトルを知ってから二年ほど後のことだった。
 これは面白かった。凄まじく面白かった。ぼく的にはヤングウルフガイシリーズよりも、こちらのアダルトウルフガイシリーズの方が面白かった。この作品は三部構成になっていた。『夜と月と狼』『狼は死なず』『狼狩り』である。『夜と……』はプレイコミックが初出だったらしい。『狼は……』はボーイズライフが初出。『狼狩り』は書き下ろしということだった。ボーイズライフはなぜか子供のころ我が家においてあった。さいとうたかお氏の『挑戦野郎』という劇画が連載されていたことは覚えているが、はてアダルトウルフガイシリーズはあったんだろうか。残念ながら記憶に残っていない。

 平井和正氏本人が語っているところによると、この作品は主人公犬神明が夢枕に立ち、自分を主人公にした小説を書けと言ったので書いたという。ネットで拾った情報では、ウルフガイの原型を書き始める少し前、平井氏は『キャプテン・スカーレット』のマンガ版の構成をやっていたことがあるという。キャプテン・スカーレットは不死身の男だ。そしてウルフガイも不死身だ。不死身というキーワードで両者は繋がっているが、だからウルフガイが誕生したとは思わない。ぼくはあくまでも夢枕の方を信じている。
 平井和正という作家はよく情念の作家だと言われるが、『狼男だよ』を読む限りは、情念というようなどろどろしたものはあまり感じない。どちらかといえば、軽快な感じで、明るく助平な(第一作は思いっきりセクシーである)脳天気な狼男が大活躍である。アダルトウルフガイ犬神明から明るさが徐々に消えていくのは、『狼よ、故郷を見よ』あたりからではないかと思う。そう言えば、『天使よ故郷を見よ』という小説がある。作者の名前はトマス・ウルフだ。
 平井和正氏は日本版『スパイダーマン』の原作を担当していたと最初に書いた。その中のストーリーをまるまる、アダルトウルフガイシリーズの『人狼、暁に死す』に使っている。



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カテゴリ: 平井和正

テーマ: お気に入りの作家 - ジャンル: 本・雑誌

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Posted on 2007/03/15 Thu. 23:39    TB: 1    CM: 2

好きだったころの平井和正 

「アタタタタタタタタッ!」
 ふー……(ちなみにこれ、呼吸音です)。
「お前はもう死んでいる」
「ホゲッ!」
 と、何を遊んでいるのかと思われそうだが(笑)、もちろんこれは『北斗の拳』のつもりです。似てね~(^_^;)。
 それはともかく北斗神拳だが、この我らがケンシロウの使う必殺拳は、つまり《秘孔》に力を加えることにより、内部から肉体を破壊するという拳法――というようにぼくは理解しているが、これでいいのかな? 
 とにかく、これでいいということで、話を進めます(荒っぽいね、どうも)。

 さてその経絡秘孔だが、つまりツボのことだ。
 鍼灸や指圧で使うあの《ツボ》と基本的には同じである。格闘技の技として経絡秘孔を攻撃するという、斬新な方法を最初に知ったのは、残念ながら『北斗の拳』ではなかった。この記事のタイトルにもさせていただいた平井和正氏の小説だ。
『死霊狩り・ゾンビーハンター(以下、ゾンビーハンター)』の中で、はじめてその名前を知った。
『ゾンビーハンター』がどんな物語かは説明が長くなるので省くことにするが、これは元々コミックだった。コミック時のタイトルは『デスハンター』。平井和正氏が原作を書き、桑田次郎氏が作画を担当した。そうあの『8マン』のコンビです。おそら平井氏は『ゾンビーハンター』としたかったのだろうが、《ゾンビ》という言葉がまだ一般的に認知されていなかった時代だった(これは勝手な想像です)。とにかく、その『デスハンター』を小説化したのが、『ゾンビーハンター』だ。

 この物語に登場する中国情報部の林石隆という超人的な中国拳法の達人が、経絡秘孔を攻撃する技を使ってみせるのである。
 余談だが、この林石隆は同じく平井和正氏のウルフガイシリーズにも登場する。アダルト・ウルフガイの狼男、犬神明を新月時とはいえノックアウトするのがこの林石隆だった。ウルフガイシリーズについてはいつか熱く語ってみたいが、長くなるので、これも今回はやめます(笑)。
 ウルフガイシリーズに登場する林石隆と『ゾンビーハンター』の林石隆は別人であるが、共通項は、二人とも超人的な中国拳法の達人だということだ。話をややこしくすると、少年犬神明が主人公のウルフガイシリーズにも林石隆は登場して、彼も中国情報部の人間だが、なんと虎人間である。
『ゾンビーハンター』の林石隆は、主人公の田村俊夫と相棒の美女がまるで歯の立たなかった不死身の巨漢をあっさりとKOする。そして言う。
「ハンマーで殴られても平気な奴が、経絡秘孔に小指を突っ込まれただけで気絶する」
 セリフはもちろんこの通りではないが、内容にまちがいはない。
 本当にそんな技があるかどうか知らないが、物語として、これは説得力があった。平井和正氏がどこでこんなアイデアをつかんだのか知らないが、『北斗の拳』の原作者がこのアイデアをつかんだ経緯はインターネット上で公開されている。

『ゾンビーハンター』のなかで主人公は絶海の孤島に閉じ込められて、そこで殺し合いをさせられる。サバイバル能力とどんな状況下でも生還する一種の《運》を持った人間を選別するためである。「絶海の孤島」「殺し合い」となると思い出すのは『バトルロワイアル』だ。どんな状況下からでも生還する《運》の持ち主なら『ボトムズ』のキリコ・キュービィーである。
 そうだ、この主人公にはもうひとつ面白い特徴がある。彼は戦闘の中で左目と左腕(逆だったかな……とにかく片目と片腕だ)を失う。そして特殊な義手と義眼を装着される。このアイデア、『六百万ドルの男』と『バイオニック・ジェミー』だ。アイデアは平井和正氏の方が早かった。

 平井和正という人はスーパーマンものを得意としていた(と、ぼくは思っている)。なにせあの『8マン』の原作者である。たしか豊田有恒氏の著作で読んだのだと思うが、平井和正氏はアルフレッド・ベスターを読み、小説観が変わるほどのショックを受けたという。わかる気がする。
『分解された男』
『虎よ! 虎よ!』
 ぼくはこのふたつを読んだだけだが、本当に面白かった。『虎よ! 虎よ!』は一種のスーパーマン物語だ。
 平井和正氏の物語には《虎》がよく登場する。それは虎のイメージであり、虎に変貌する人間であり、虎の模様が顔に浮かび上がる人間であり、想念の虎である……。
 今でもあのころの平井和正氏のことを思うと胸が熱くなる。ほんとうに。

カテゴリ: 平井和正

テーマ: お気に入りの作家 - ジャンル: 本・雑誌

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Posted on 2007/03/12 Mon. 21:04    TB: 0    CM: 0

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